20/04/15 20:34
▼ﾀｲﾄﾙ
「喫煙」
▼本文
今日の熊本市の最高気温は21.3℃。
穏やかな一日でした。
さて、
新型コロナウイルス(COVID-19) 感染は拡大し続けています。
そんななか、
喫煙がこの感染症の悪化因子になっているとする
報告がだされてきました。
武漢を中心とした
中国のCOVID-19感染患者1099名の
臨床所見のまとめによると、
喫煙者は生涯非喫煙者よりも
重症化あるいは集中治療室・人工呼吸器管理・死亡
に到達するリスクが大きいことがわかりました。
生涯非喫煙者とくらべて、
現在＋過去喫煙者の
重症化リスク比が1.66倍
人工呼吸器装着あるいは死亡のリスク比が2.96倍
となっていました。
また、
最近だされた論文の内容をご紹介します。
・COVID-19が人の細胞に侵入する際、
細胞表面にある
アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)
という蛋白質に結合して細胞に侵入することが、
複数の研究で示唆されている。
・このACE2は、
心臓・肺・腎臓・消化管に存在している。
これらの臓器は
COVID-19の感染を受けやすいことが分かっている。
・解析の結果、
ニコチンが肺のACE2を増やす可能性があることが示された。
そのため、
様々な喫煙行為(受動喫煙も含む)によって
長期間ニコチンを体内に摂取すると、
COVID-19に感染しやすくなり、
呼吸器はじめ諸臓器の症状の重症化をもたらす可能性がある。
・紙巻たばこを吸うと、
一酸化炭素・多環系芳香族炭化水素などが体内に入り、
肺・心臓・血管・免疫システムに悪影響を及ぼし、
COVID-19感染症の悪化につながる。
喫煙者やその周囲の方は十分ご注意ください。
喫煙者はこの機会に禁煙をご検討いただければと思います。