18/6/16「腸管出血性大腸菌感染症」
18/06/16 18:07 
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「腸管出血性大腸菌感染症」

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太陽の日差しが眩しい梅雨の晴れ間の今日土曜日。
熊本市は30℃越えの暑い一日となっています。
予報では明日までは晴れますが、
18日月曜日からは梅雨空となり、
しばらく雨が続く模様です。

さてこれまでもお伝えしてきましたが、
暑い季節になると増えるのが
腸管出血性大腸菌感染症です。

国立感染症研究所の統計では、
今年は4月半ばまでは、
全国で毎週10〜15人ぐらいの発生でしたが、
それ以降徐々に増え始めて、
5月中旬からは50人/週の発生数となり、
5月下旬以降、
90人/週ぐらいまで発生が増加しています。
(ちなみに昨年の5月下旬〜6月上旬の報告数は45人/週ぐらい)
熊本県は、
6月10日時点でこれまで2人の感染が報告されています。

この菌は動物の腸管内に生息していて、
糞便等を介して食品・飲料水を汚染します。
主に加熱不足の肉(生肉含む)
生野菜

を介して感染します。

これからの季節は、
屋外でバーベキューを楽しむ方がいらっしゃいます。
これまで、
バーベキューの食事が原因とする
腸管出血性大腸菌による食中毒の事例は
報告されています。

*バーベキューの注意点

1.生肉や生魚はそれぞれ別のビニール袋に入れる。

2.冷蔵しないといけない食品はクーラーボックスに入れ、
 保冷剤で冷やしておく。(涼しい場所に置く)

3.食品に触る前に手をしっかり洗う。

4.加熱する食品としない食品で、
 別々のまな板や包丁を使う。

5.生の食品に触れた後にしっかり手を洗う。

6.生肉や生魚をつかむ箸やトングを別に用意する。

7.肉や魚介類は中心までしっかり火を通す。

8.いも類や野菜類は焦がし過ぎない。
 アクリルアミドが形成される。
 発癌性が指摘されている。

9.食品と火が直に触れたときできる物質の中には
 身体によくない物質があるので、
 食品をこまめにひっくり返して焦がし過ぎない。
 直火・高温で肉を焼くと、
「ヘテロサイクリックアミン」
「多環芳香族炭化水素」
 と呼ばれる物質が形成される。
 いずれも発癌性が指摘されている。

10.残った食品は早めに捨てる。

バーベキューを
楽しかった
美味しかった
思い出にできるように、
安全に十分配慮しましょう。

バーベキューをした後に、
嘔吐・下痢を発症した方を
私もこれまで診療した経験があります。

あちらこちらで紫陽花が咲いています。
サッカーロシアワールドカップが開幕しました。
紫陽花をロシア語では
гортензия(ゴルテーンジャと発音)
と綴るそうです。

モスクワの今日の気温は23℃/9℃
明日からの予報は、
最低10〜15℃
最高23〜27℃
過ごしやすそうです。

頑張れニッポン。