14/8/5「海外旅行」
14/08/05 16:50 
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「海外旅行」

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夏休みを利用して、
海外旅行に出かける方もいらっしゃるでしょう。
海外には日本にはない病気が沢山ありますので、
出発前にはその国の感染症情報は
押さえておく必要があります。

例えば近場のアジアをみると、
フィリピンで麻疹が本年1月以降流行していて、
6月20日までに4万7千人の患者が発生し、
うち77人の麻疹による死亡が報告されています。

また、蚊によって人に感染する病気も、
アジア、アフリカ、南米などでは流行しています。
*デング熱(重症の場合死亡。予防・治療薬なし。)
*チクングニア熱(死亡はまれだが、数か月関節痛あり。
 予防・治療薬なし)
*マラリア(けいれん、呼吸困難、意識消失などあり。
 予防なし。抗マラリア薬あり。)
などがあります。
虫よけ対策が必要です。

狂犬病は、
アジア、アフリカ、中南米の
ほとんどの地域で流行しています。
筋肉の緊張、けいれん、幻覚などがおこり、
やがて昏睡状態になり呼吸麻痺で死亡します。
狂犬病のおそれのある動物に咬まれたら、
ただちに医療機関でワクチンを接種します。
発症したら治療薬はなくほぼ100%死亡します。
(イヌ以外にもネコ、サル、アライグマ、スカンク、キツネ
なども注意が必要です。)

鳥インフルエンザは、
病気になった鳥や死んだ鳥に触ったり、
ごく近くに寄ることで人に感染します。

海外では動物に近づかないようにしましょう。

そして現在注目されているエボラ出血熱。
本年3月にWHOからギニアで集団発生が報告されて以降、
西アフリカで発生が拡大しています。
7月30日現在、
ギニア・リベリア・ナイジェリア・シエラレオネ
の4か国の西アフリカで、
1440人が発症し、うち826人が死亡しています。
これは、病気を発症した人の
血液、唾液、排泄物に直接触れたときに、
皮膚からウイルスが体内に侵入します。
病気に感染した動物を触れたり、
食べたりしても感染します。
病気が進行すると身体のあちこちから出血し、
死に至ることが多い病気です。
予防・治療薬はありません。

海外旅行前には感染症や治安状況を前もって把握して、
食事や飲み物などにも気をつけましょう。