13/5/4「夜間・休日診療」
13/05/04 12:51 
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「夜間・休日診療」

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昨夜は
熊本地域医療センターで
診療しました。
途中から2〜3時間待ちの
状況でした。

休日・夜間の救急外来は
医師一人で
診察、救急車対応、
点滴をしている方の管理、
電話対応など全てを
こなしています。

また初めて診察する方が
ほとんどですので、
その方の病歴や家族歴、
集団生活の有無、
アレルギーの有無、
継続中の薬の有無、
などの情報を
聴取しなければなりません。
ですからおのずと
時間を要すことになります。

おこさんの感染症の多くは
(8割ぐらい)
ウイルス性のものです。

その中で
インフルエンザ、
ヘルペス性疾患(水痘含む)
HIV(日本ではかなり稀)
については
抗ウイルス薬はありますが、
それ以外は現在の日本の
医療現場ではありません。
基本的には、
人間がもっている
免疫機構の働きで
ウイルスを排除します。

また細菌性の場合、
ヒブ、肺炎球菌ワクチン接種が
行われている昨今では、
これらによる感染症は、
かなり減少しています。

よって
抗生物質が必要な
日常一般の感染症は、
溶連菌、
マイコプラズマ肺炎
(自然治癒も有)
ぐらいで、
時には
尿路感染症(主に大腸菌)
とびひ(主に黄色ブドウ球菌)
などがあります。

細菌に対しても、
私達の血液中の
好中球、マクロファージ
といった白血球が
細菌を貪食したり
殺菌する働きを持っています。

発熱したから
抗生物質などを
必ずのまないと治らない
と思っている方が
大勢いらっしゃいますが
そうではありません。
また、
感染症に伴う発熱にしても
生体防御機構の一貫ですから、
必死になって解熱を促す
必要はありません。

夜間・休日に病院を受診する
判断の目安として、
日本小児科学会の
ホームページに
『こどもの救急』
というサイトがありますので、
参考にしてみてください。

そして母子手帳に記載してある
定期・任意の予防接種は
全ておこないましょう。

本日熊本市は晴天です。
紫外線も“強い”レベルです。
紫外線対策、
熱中症対策を忘れずに
おでかけください。